【Music】macollection/Voまこと【My song】
REVIEW詳細レビュー
囁きや耳かきといった「音」で聴かせるタイプではなく、歌で聴かせる一枚です。文字起こしを追っても言葉らしい言葉はほとんど拾えず、代わりに冒頭から終盤まで音楽が途切れずに鳴り続けていることが分かります。つまり本作は、語りの筋を追うのではなく、声と伴奏の響きそのものに身を預ける作品といえます。
刺激度は12/100と非常に低く、不意に飛び出す大きな音や、耳をつつくような鋭さとは無縁。音量を絞ってかけっぱなしにしても神経が立ちにくい、終始おだやかな質感でまとまっています。立体感は61/100と中程度からやや上で、イヤホンやヘッドホンで聴くと左右への広がりが感じられ、耳のすぐ内側に音場ができるような感覚があります。
タグに「萌え声」「kawaii song」とある通りの可愛らしい方向性で、途中にはふっとこぼれる笑い声のような瞬間も。作業中のBGMとして、就寝前の一枚として、あるいは何も考えたくない夜のお供に。歌詞を追うより、目を閉じて響きだけを受け取る聴き方がいちばん似合う作品です。
REPORT作品レポート
どんな作品?
Macoto ASMR まこと。名義で届けられた、歌ものを軸にした「music collection」です。タグに並ぶ「作業用BGM」「睡眠用BGM」「kawaii song」が示す通り、物語やシチュエーションを追う会話型のASMRではなく、声そのものを楽器として置いた音楽作品として組まれています。自動字幕を通しても拾えるのはほとんどが音楽の連なりで、言葉で説明を積み上げるタイプではないことが最初に伝わってきます。個人的には、これは「聴き入る」よりも「そばに置いておく」ために作られた一枚だと感じました。
声・話し方の魅力
まこと。さんの持ち味は、タグの「萌え声」という一語が取りこぼしてしまうくらい、輪郭のやわらかい発声にあると思います。語りかけの音声作品と違い、ここでは声がメロディに溶け込むかたちで存在していて、子音のきつさや息の勢いで前に出てくる瞬間がほとんどありません。刺激度33/100という数値はまさにその印象と一致していて、耳をつつく成分がきれいに削ぎ落とされています。声が「主張」ではなく「質感」として届く、この距離感がいちばんの魅力です。
収録された音と聴きどころ
立体感67/100という中〜高めのスコアが示すのは、平面的なBGMではなく、声と伴奏が前後に配置された奥行きのある鳴り方です。低刺激・中高没入というバランスは音楽ものとしてはかなり扱いやすく、音量を絞っても輪郭が消えにくい一方、上げても耳が疲れにくい帯域設計になっていると推測できます。断片的にではありますが、字幕が「静けさ」といった語を拾っている箇所もあり、静と動を行き来する構成が透けて見えるのも面白いところ。曲そのものの流れを追うより、部屋の空気がどう変わるかを聴く作品だと思います。
こんな人・こんなシーンに
まず素直に、長時間の作業や勉強のお供として。歌詞のある曲は集中を削ぐことがありますが、これだけ刺激成分が低いと、言葉が意味として引っかかる前に音として通り過ぎていってくれます。就寝前、部屋が静かすぎて落ち着かないときの「無音を薄める」用途にも向いているはず。逆に、明確なシチュエーションやセリフによる没入を求めている方には、この作品は少し想定と違うかもしれません。
個人的な感想
音声作品を聴き続けていると、たまに「情報量の少なさ」がそのまま価値になっている作品に出会います。これはまさにそれで、何かを語りかけてくるわけでも、耳元で仕掛けてくるわけでもないのに、流しているあいだ確かに部屋の温度が一段やわらぐ。派手な聴きどころを探して身構えると肩透かしを食らうタイプですが、繰り返し再生する前提で手元に置くなら、こういう静かな一枚がいちばん長く生き残る気がしています。まこと。さんの声を、演技ではなく音色として味わってみたい方にすすめたいです。
HEATMAP音響ヒートマップ
音声を1秒ごとに解析した実測値です。横軸が再生時間、濃さが各指標の強さを表します。 複数トラックの作品は作品全体を100分割した平均、 単一トラックの作品は15秒ごとの値を描いています(図の下に内訳を明記)。 指標の読み方 →
MEASURING…
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