Google Trendsを活用してASMR作品の解析優先度を決める仕組みを作った話
この記事では、サイトに追加するASMR作品の優先順位を、勘ではなく「Google Trends」の検索需要データに基づいて決める仕組みを作った経緯をお話しします。データは「何から手を付けるべきか」を示す羅針盤になると学びました。
勘ではなくデータで優先度を決める
このサイトでは、日々新しいASMR作品の音を数値化してデータを追加しています。メディア一覧に載せるような様々な作品がある中で、「どれを優先して解析し、サイトに追加すべきか」については、これまでどうしても私の勘や個人的な興味に頼る部分がありました。
より多くの方が本当に求めている音やジャンルから順番にお届けしたいと考え、世の中の検索需要(どれくらいその言葉が検索エンジンで調べられているか)を測る仕組みである「Google Trends」を活用することにしました。取得した検索需要の傾向データは、サイトの裏側にあるデータベース(DBというデータを保存する場所)に蓄積し、システムが解析の優先度を自動で決めるための大切な判断材料として使います。
データ取得における工夫と「正規化」
Google Trendsのデータをそのまま使うと、少し問題が起きました。「ASMR」のような非常に巨大な検索ボリュームを持つ言葉を基準にしてしまうと、それ以外の細かなジャンルや言葉の需要が相対的に小さくなりすぎて、「ほぼゼロ」として潰れてしまうのです。
そこで、「耳かき」というASMRの中では標準的で中庸なボリュームを持つ言葉を基準にしました。この基準に合わせて全体の数値を調整(正規化と呼ばれる処理です)することで、細かな言葉ごとの意味のある差をきちんと引き出すことができました。
見えてきた需要とシステムの連携
実際にデータを集めて比較してみると、「睡眠導入」や「ASMRとは」、あるいは立体音響を意味する「バイノーラル」といったキーワードが特に高く求められている、というはっきりとした傾向が見えてきました。
この結果をもとに、算出した「需要スコア」を作品をシステムに取り込む際の優先度に直接反映させました。これにより、世の中で需要の高いジャンルの作品から優先して解析が進むようになり、たとえば就寝用に安全なASMRランキングなどの機能でも、皆さんが求めている音をスピーディーに充実させやすくなりました。
なお、検索需要を取得するための外部ツールは、既存のシステムに影響を与えないように専用の隔離された環境に分けて導入し、他の作業環境を汚さないよう配慮して開発を進めています。
この日の学び
- 検索需要などの客観的なデータは、膨大な作業の中で「何を作るか」「何から手を付けるか」を示す羅針盤になる。
- 大きすぎる基準を避けて「中庸な値」を基準にすることで、埋もれがちなデータの差をすくい取ることができる。
- 外部ツールを導入する際は、他の環境を汚さないように専用の場所を用意することが安全な運用につながる。